「なりたいものを持つ」

「なりたいものを持つ」


例えば、筆者がこの年齢から、「メジャーリーガーを目指す」、

「プロサッカー選手を目指す」

と言ったとしたら、甚だ「不可能」である


例え、どんなに厳しい訓練を受けたとしても。


年齢的にも、実力的にも、もう不可能である。


だからと言って、「職業作家」にもなれないかといえば、正直、

「可能性は無くは無い」と思っている


要するに、職業の中には、


「年齢的に、人生の早期から目指していないと、なれない職業」

「その職業に見合う『実力』が無いと、継続が難しい職業」

「そもそも、食べていけるのに何年もかかる職業」

などがあるが、子を持つ親御さんには、ぜひ、お子さんの

「得意なこと」、もしくは、「好きなこと」を伸ばし続け、

それに準じた職業に就くことを支援して頂きたい。

人生の早期ほど、様々な職業に就ける可能性を秘めている


筆者のブログの読者様には、「子を持つ親御さん」も多いので、

子供の、「夢の育て方」について、今回は述べていきたい。


「夢」を持つことは、素晴らしいことであるが、「夢」の内容は、

できるだけ、

「自分の好きなことを貫く」

「客観的に見て、実現できそう」

なことに絞った方が良いと思う。


例えば、筆者は幼少時代、「科学」が好きで、本気で、

NASAの職員になりたいと思っていた。

人類が、地球以外の星で生活できるような予感も、子供ながらに

あったので、できれば、NASAの職員のなかでも、「宇宙飛行士」

目指していた。


小学校3年生くらいまでだろうか。


しかし、現実を考えてみると、まず、NASAの職員になること

自体、「超難関中の難関」である。


それこそ、MIT(マサチューセッツ工科大学)を首席レベルで卒業す

るような、秀才の中の秀才でなければ、夢の扉の前にすら立てない。


さらに、「宇宙飛行士」ともなれば、世界で、なりたい人が大勢いて、

卓越した知力だけでなく、強靭な体力と精神力が要求される。


まさしく、全人類の中の、「Chosen One」(選ばれし者)のみが

手にすることのできる、栄光の職業である。


幸いにも、このことには、筆者は人生の早期に気づけたので、

ずっと「夢追い人」にはならずに済んだ


その後、なりたいものはどんどん変遷していったが、最終的に

大学卒業と同時に、就職を決める際には、なんとも無難な(といって

も、仕事はハードな)銀行員を選んだ


今、考えれば、完全に、「地元に戻りたい希望」と、「ネームバリュー」

だけで、銀行員を選んだ。


当時から、筆者は「勉強好き」で、そのまま大学に残り、大学院に進

んだり、文学に携わる仕事に就く道もあったのだが、

「自分の好きなこと」は優先してこなかった


ところが、新卒で入った銀行では、筆者自体、まるで、「経済」

や、「お金の動き」に興味の無い状態で銀行員になったワケなので、

同期と大きな差がつくのも、当然、時間の問題であった。


ただですら、仕事がハードで苦痛な上、厳しい人間関係や、毎週のよ

うに受けさせられる「試験」で、すっかり心身共に疲弊し、わずか

1年で退職に追い込まれた。


新卒での就職は、明らかな失敗に終わったワケだが、このころに

「本」に救いを求めて、読み漁るようになり、今ではこうして執筆を

しているので、「人生万事、塞翁が馬」全くもって、ムダになる

経験は存在しない


筆者のこの経験からも言えることだが、確かに、世間体などで仕事を

選ぶのも大切かもしれないが、

「自分の好きなこと」を職業にすると、人生はとても有意義で、

楽しくなる。


「人生はそんなに甘くないよ。」

「なりたいものになれる人なんて、ほんの一握りだよ。」

という反論も聞こえてきそうだが、自分の持つ夢に対する、「実力」

冷静に見極め、「実力」を世間的に客観視する、「客観的視座」

があれば、なりたいものになるのは、比較的、容易い


なにせ、十人十色で、「好きなこと」は、人それぞれ違うのだ。


徹底的に「好きなこと」を極めていけば、必ず、その方面に

光が射してくる


ポイントは、「こんなに努力したのに」と思うのではなく、

「あれだけ熱中していた」と、あとになって思えることだ。


気づいたら熱中していて、気が付いたら、その方面に就職していた。

という人生が一番素晴らしい。


筆者とて、今は「教育」と「執筆」という、自分の望むことしか

ほとんど仕事にしていない。


それは、過去の苦い経験があったからのことなのだが。

 

ぜひ、好きなことを、仕事にしよう。


次は、あなたの番だ。


お読み頂き、ありがとうございます。


「本日のポイント」

「好きなことを、仕事にしよう」

            2021年1月7日
             安川 典孝

2021年01月07日